技術マニアは実在します

自分にすら記憶の彼方へ追いやられそうだったこの企画。そもそもの発端は「最近世間に向けるアンテナがしぼみっぱなしだからなんとかせなあかんな」って動機だったんですけどね。まぁ平たく言えば「俺の知らない面白いことがあるなんて我慢ならねぇ」ってことなんですけど。
世間で自分が興味あることを全部フォローするなんてどだい無理な事なんですが、やっぱアンテナ張っておくと何かと便利であるし。
 
当初は全く興味の無いジャンルの雑誌を買う、ってコンセプトだったんですけど、全く興味の無いジャンルの雑誌、ということになると中年ビジネスマン必見「財界」だとか熱血国語先生御用達「月刊国語教育」だとかわんわん大好き「愛犬チャンプ」といったモノになってしまって身銭を切るのは非常に辛い。辛い上に特に笑いの取れる雑誌でもない、という二重苦。そんなに自分を追い込んでどうする、俺はヨガの行者か。
という自問自答の果てに、少し興味はあるけど買うまでも無い雑誌を買ってみる。笑い狙いか普通に書くかはその時のノリで、という非常に無難な線に落ち着いてしまった自分を責めつつなんとかこのコーナーを進めて行きたいと思っておるわけでございます。公務員試験もダメだったので就活もせねばならんのですが、あああっ!俺をそんな目で見るな!つーかよぅ、市役所の倍率去年は13倍くらいで「こりゃぁ何とかなるわ」とか思ってたらなんで今年いきなり28倍になってんの?400人近く受けて30位だったなんてもうホント、あとちょっとやん。逆に腹立つわぁ!そもそももっと(グチが続くので割愛) はい、努力が足りませんでした。
 
公務員試験どうやったん?とかそういう話は振りにくいでしょうからどさくさにまぎれて自分から言ってみました。閑話休題
 
さて、今回の雑誌は「POPULAR SCIENCE2004年10月号」堅くて専門的な科学雑誌ではなくて科学カルチャー系の雑誌。簡単に言うと、俺は技術が好きだ!技術が好きで好きでたまらねぇ!三度のメシより技術だ!って人のための雑誌、だと思います。吉田戦車の言を借りると「ねぇー、おばあちゃん技術みせて技術ー」ですね。
今回の決め手は特集「今そこにある、藤子・F・不二雄の世界」これに心動かされない訳は無い。実際にはF氏の世界を科学的にどうのこうの、とか今科学はここまでできる!とかいう脳天気な内容ではなかったので少し肩透かしを食らった感があります。でも岡田斗司夫の「F氏の漫画に出てくるような道具を作るとしたら科学者や研究者の仕事ではなくてアーティストの仕事」っていうのに何かしら納得。
しかし、何にせよ特集が浅い気がして不満ではあるんですが、やっぱり読者対象がF氏のファン、ではなくて技術ファンだから不完全燃焼に感じるのは仕方ないのかしらん。でもこういう名前の特集しといて8割方がF氏本人orFワールドの紹介っていうのはどうなんだろう。
 
でーもですね、ヤハリ熱いのはコラムとか小さい記事。これが予想以上に面白いんだこれ。世界最小の7mmの魚*1とか!ウロコも歯もヒレもないのはいいとして内臓まで無いんだって!!すげー!こういう時にスキャナがあるといいんだけどなぁ。
他にも20世紀初頭には放射能が健康に良いとしてインチキ薬品が大ブームだったとか。死んじゃった人も居るらしい。こういうどうでもいいことって本当に楽しい。
 
で、予想以上に楽しめたのでホクホクしてたら後ろのほうに大嫌いな高城剛のコーナーが。うんざりしました。終わり。

*1:スタウト・インファントフィッシュ と言うそうで