• スナッチ』2000米 監督:ガイ・リッチー ASIN:B00024Z5MW
    • ガイ・リッチーの映画はすべて同じだ、とよく聞く。まだ自分は『ロックストック&トゥースモーキングバレルズ』とこれしか見ていないのだけれど、確かに両方ともクライムムービーだし、シーンの繋ぎ方も主役を追うのではなく個々の人物を追ってそれがだんだん結びついていくという手法をとっている。って、ちょっと書いたけどそんなに違う部分が見つからないんですねコレが。『ロックストック〜』を見たのはかなり前なので、記憶はそんなにハッキリしないのですがね。
    • しかしそれでもガイ・リッチーは面白いのですよ。なんといっても非常によく出来ている。個々のオムニバス的な話が一つに収斂していく様なんて「こんなんよぅ作るわ」と素で関心。それより何より、いささか多すぎるようで不安になるような登場人物も、一人一人の個性が殺される事なく強烈な魅力を放っているのは監督の力量なのであろう。
    • あと、さすがにミュージックビデオ出身だけあってオープニングがごっさかっこいいです。
    • 5作見たら飽きるかもしれないけどね。
  • 『スリービジネスメン』1997オランダ 監督:アレックス・コックス ASIN:B00009V9RR
    • 大概のロードムービーは退屈だと感じる。ヴィム・ヴェンダースに言わせると「モーション(移動)はエモーション(感情)を生む」らしいですが、それだけに移動の経過をたっぷりゆったり見せねばならない。風景も又然り。だからその退屈さに+αで何かの感情を観客が受けねばただの辛い時間になってしまう。殆どのロードムーヴィーは寂寥感にも似た感じをウリにしているのだと思うけれども。
    • リヴァプールのホテルに泊まったビジネスマンがレストランを探して迷っているうちに、知らず知らず世界各国の都市を歩いている。それも本人たちはリヴァプールだと思い込んだままで彷徨っているのだ。と、これだけの映画。あとはビジネスマン達が会話をしているだけ。
    • 長回しの多様もあって非常に退屈である。長回しのシーンでは都市の空気を取り込んだ微妙な空気がきちんと表現されているものの、それでもやはり退屈だった。何より今日は暑いんだよタコ!こういう映画を楽しんでる場合じゃねぇんだよタコ!画がもうちょっと美しければもう少し楽しめたのかもしれないが、都市の空気を出すためかザラついた質感の映像が雑多な都市の空気を映していくだけ。DVDの解説によるとラストはキリスト誕生の東方三博士になぞらえてあるらしいが、そんなの気付かねーよタコ。