• 読了
    • 趣都の誕生森川嘉一郎 幻冬社 ISBN:4344002873
      • ところどころ違和感はあるものの結構すんなり読めた。ところどころ爆笑する。評論本で爆笑とかありえないとは思ったがソレモオタク的なものへの蔑視が根底にあるのか。カルチュラルスタディーズとの兼ね合いでも考えるべきか。
      • とりあえず流れとしては1997年以降の秋葉原が、「官」でも「経済」でもなく「趣味」で構築された今までない街のスタイルだという論調。それの補論みたいな趣味の階層について気になるところがあったが詳しくは言及されず、残念。都市論の本なので仕方ないか。
      • でも図版の説明とかはやっぱ爆笑。特に序章。
      • 秋葉原の個室的性質について、1999年に一回秋葉原に行ったときの居心地の悪さはそれだったのか、と納得。でも外に向けて開放的な渋谷もそれはそれで居心地が悪い。「買い物をしている自分」を演じるのは気恥ずかしい田舎者だからか。やっぱりビルの5階くらいにあるレコ屋とか個人の古本屋とかが一番居心地がいい。これも個室的なものではあるが、開かれた街から個室への逃避というのが目的なわけであって、街全体が個室化しているとどうも気まずい。